生類の皆様へ

ゲームと百合の話

今年も百合ゲー×日本一ソフトウェアに期待

 日本一ソフトウェア……ゲームギョウ界の平和を守るべく戦い続けるぺたんこヒーロー……が、一昨年発売したゲーム『じんるいのみなさまへ』。Twitterに公式アカウントがあったけど、2020年突然「百合ゲー×日本一ソフトウェア公式」に生まれ変わり、同時に『夜、灯す』を発表した。これには中々心躍った。『夜、灯す』公式アカウントではないということは、このコンセプトで日本一ソフトウェアがさらにゲームを出してくれるのでは、と期待できる。あれから公式アカウントも小説を出したり定期的に動いているし、発売スパン的に今年も新たに一本くらい出てもおかしくはない。この期待を胸に、レビューとかを書く。

『じんるいのみなさまへ』

 初発表の時の、日本一ソフトウェアからほのぼの百合サバイバルゲームが出る、という情報も中々衝撃的だった。日本一ソフトウェアと言えば”トガッた””イロモノ”ゲームを出してくるというイメージもあった。絶対ほのぼのじゃねーだろ!みたいなノリでオタクがはしゃぐ。しかし、公開されたゲーム画面で集められた心無い悪評の方が記憶に色濃い。約束されたクソゲーだの、見えてる地雷だの、無責任に好き勝手言いよるわい。日本一ソフトウェアが確かに満場一致でめちゃおもろいゲームだけを出し続ける会社じゃないとしても、そんなことを言ってはいけない。確かにやや不安を呼び起こされるビジュアルは確かだったが、日本一ソフトウェアほどの規模の会社が”百合”をコンセプトにしたコンシューマゲームを販売するというのに感動し、予約。

 秋葉原のビジュアルは『AKIBA’S BEAT』の使いまわし。ADV形式のストーリーを読みながら進めていくサバイバル要素は、ゲーム性が非常に薄く、ほとんどサバイバルしなくてもクリアできる。これの2ヶ月前に『DAYS GONE』が発売されていたことに思いを馳せてしまう。他にもシステム面での悪いところは挙げていけばキリがなく、女の子でサバイバル♪という楽しみ方は、はっきり言って難しい。

 だがストーリーは中々いい。秋葉原以外全部沈没という中でも、日常系アニメのノリでたくましく生き抜く少女たち。特定のことを思い出そうとすると頭が痛くなるという不穏な描写もありながら、だんだんと世界の謎も明らかになってくるが、人死にも喧嘩もなく、女の子たちは最後までなかよしこよし。ほのぼの百合SFADVとしては十分楽しめる作品である。『少女週末旅行』や『リリィシステム』っぽい閉鎖的退廃的な世界に、いわゆる「きらら」っぽいノリを持ってくるというのも、ある意味独特で評価できる。それと地味ながら大きな評価点に、ある程度カップリングが固定されていることがある。そのへんをボカすと、俺嫁くんがワラワラと寄ってくる凡百のきらら作品のようになってしまう。百合が関わるコンテンツには結構大事なことだと私は思う。ちなみに主人公のカップリング相手はDLCでした。なんで。

 女の子にそれぞれ得意なことがあったり、探索に出る2人に特殊会話があったり、駅のロッカーに残された百合サブエピソードを解禁していく要素があったりと、ゲームで百合をやるという中で意欲的なところも多いが、いかんせんその完成度が低く、ややもすればストーリーの邪魔になるとも感じる。だが、他には無いという点でも、その将来性にも期待せずにはいられない。

『夜、灯す』

 2作目はうってかわって、純粋なADVになった。ホラーアドベンチャーというくくりだ。百合とホラーは相性がいいのかな?『クダンノフォークロア』や『零 紅の蝶』を思い出す。それに日本一でホラーと言ったら『流行り神』に『夜廻』と毎年出ている。実際このゲームも日本一毎夏恒例のホラー枠であったようだ。

 4,5箇所選択肢が表示されるところがあったが、ほぼ二択で間違えたらすぐにゲームオーバー。ストーリーは一本道で、ビジュアルノベルと言うべきだろうか。システム面は至って平凡……平凡すぎるくらいに平凡である。

 ストーリーもよく言えば堅実、悪く言えばこれも平凡である。女の子たちの絆を描いた話で、姉妹制度が登場するが、恋愛関連の話は無い。例えば志水はつみ先生の様な、同性愛への程よい距離感で描き出すADVと比べると、ちょっと物足りなく感じてしまう。したがってカップリングに関してもややぬるいという印象がぬぐえない。またホラー要素に関しても、はっきり言ってあんまり怖くはない。ただこれに関しては”ホラーはある種の舞台装置”としたうえで”「百合は好きだけどホラーは苦手」という方にこそ遊んでいただきたい”とはっきり言われているので、まあ仕方がないっちゃ仕方がないが、ホラー百合としてはどっちつかずかもしれない。

 声はフルボイスで、カオミン先生の美麗なイラストも素晴らしい。が、個人的には、ストーリー内で重要な立ち位置を占めるにも関わらず、お琴の演奏の差分が少ないことも残念であった。BGMやSEも、お琴にすればよかったのにとか思ってしまったり。「少女たちの絆と成長」という王道ストーリーは、間違いなく百合であるし、凡作と言うにはよく完成されているが、トガってはいない(せいぜいbad endの度に女子高生が無残に死ぬことぐらいか)。百合ゲー自体のマイナーさを感じ入る作品でもあった。

これからへの期待

 さてこれらのタイトルのプロデューサーを務めているのは菅沼元さんである。詳しくは記事を見てほしいが、日本一ソフトウェア社内でたった一人の百合の使徒として企画をし続けてくれている、まことの戦士である。百合とレズの違いについて熱く語ったり、男性を連想させるあらゆる単語を作品から一掃したりと、そのキモさアツさは筋金入りだ。この人がいてくれるなら、今年も百合ゲーが日本一ソフトウェアから出るかもしれない……!

 次はどこ開発になるか、まず気になるところである。『夜、灯す』のようなADVであれば、シナリオライターとイラストレイターが重要だろう。これはよい。『じんるいのみなさまへ』開発はアクワイア。であったが、開発チームは独立してデイジーワールドという会社を立ち上げた。今も『じんるいのみなさまへ』グッズを売ったりしている。もしかしたら、『じんるいのみなさまへ』の精神的続編を作るかもしれない。

  でもやっぱり、日本一ソフトウェア開発で見てみたい。魅力的なビジュアル、キャラクター、世界観。ちょっとボリュームが控えめでも、ぶっ刺さる人にはぶっ刺さる。そんなゲームを生み出す日本一ソフトウェアから、百合をシステムに絡めたゲームを、出して、欲しい欲しい欲しいーーー!『嘘つき姫と盲目王子』擦ってる場合じゃないよ!!

 まあどこがつくることになるにせよ、日本一ソフトウェアがもっと百合ゲーに力をいれてくれればいいなという気持ちだ。既存の百合ゲー2本には、日本一ソフトウェア特有の、新規IPに出すには二の足を踏みがちな値のついた初回限定版が無かった。がんばってくれ、菅沼さん、俺がついてるぞ。

 

菅沼さんのインタビュー記事

『じんるいのみなさまへ』は本当にハートフル日常系百合なのか、百合愛好家が菅沼Pを小一時間問い詰めてみた | インサイド (inside-games.jp)

日本一ソフトウェア『夜、灯す』×マンガ『繭、纏う』クリエイター対談――学園百合はこうして作られる - ファミ通.com (famitsu.com)

総力戦が好きすぎる

ゼルダの伝説』シリーズで一番の名シーンとはなんでしょう。『スカイウォードソード』ラストシーン、『夢をみる島』夢からの覚醒、『ブレス・オブ・ザ・ワイルド』姫しずか……逆張りのオタクなら『ムジュラの仮面』の牧場イベントとか言う。だが本当のことを言わせてもらうと、『トワイライトプリンセス』のハイラル城にてレジスタンスが駆けつけるシーンなのである。

以前オタクと総力戦が好きか一騎打ちが好きかという話になった。オタクの意見がすれ違えばちくちく言葉による不毛な刺し合いが始まるのは世の理だが、このお話ばかりは意見一致と相成り、平和的解決が為された。オタクはみんな総力戦が好き、これも新しい世の理と言ってよいだろう。その中でも、私という人間の、なんと総力戦の好きなことか。この前書いたやつでも深く感じ入った。心に愛があるならば、それは言葉にしなければ。

みんないるのが好きすぎる

ゼルダの伝説』は大体リンク一人の話で、ハイラルを救うのもリンク一人。こういう一人主人公ものだと、そもそも戦うのが主人公だけみたいなこともあんまり珍しくなく、反面総力戦シーンは珍しい。だから戦えるみんなが集結するシーンはアチチなのだ。出会ってきた人たち、種族や信条何もかも違う人たちが1つの目的のもとに一つになるというのが感動なのだが、まあ単純に数が多いと、嬉しい。

最近発売されたBotWの最強の公認二次創作物『ゼルダ無双 厄災の黙示録』の最後の集結シーンはとかく素晴らしいシーンであった。やはり『無双』シリーズは総力戦の殿堂だ。コーエーさんお得意の、シミュレーションゲーム的戦術要素も総力戦の雰囲気(というか戦争の雰囲気?)を掻き立てる。どんなジャンルでも数が多いとお金と手間がかかり、特にゲームは露骨にマシーンスペックや開発力が問われるというお手軽に総力戦のできないこの時代。『無双』はやっぱりえらい。

ゲームで有名タイトルだと『斬撃のレギンレイブ』を挙げざるをえまい。全員で戦っているあの空気感は素晴らしい。このことは逆に、味方が死んでいく終末感、戦線で孤立した時の空気感の演出にも一役買っている。リメイクしようぜ~。

助っ人が好きすぎる

総力戦にも色々ある。準備万端全員揃って戦いに挑むやつ。直前で意外な人物が合流する奴。戦中に頼もしい仲間が駆けつけてくれる奴。なんにしろ、主人公に協力してくれる助っ人が良いのだ。『ホライゾンゼロドーン』でクエストのみんなが助けに来てくれていた時、ブチ上がらない人がいるだろうか。やはり絆、最高の仲間。

ナルニア国物語』のアスランみたいに「やっと来た!」っていうのも良いし、『アベンジャーズ エンドゲーム』のキャプテン・マーベルのように「来てくれたのか!」も良い。『指輪物語』のビヨルンのように、大仰な演出なしで合流するのも大変好みである。

 

ちなみに、総力戦最強作品は『映画HUGっと!プリキュアふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』です。

 

ラスボスのふるまい

長い旅の終わりを告げる、最後に立ちはだかる者……それがラスボス。まさにクライマックス。物語を終わらせ、スタッフロールへとつなげるその戦いは、ゲームでも特に重要な要素。制作側には、持てる力の限りを尽くしてラスボスと雌雄を決する瞬間を、激アツに演出する義務があると言ってもいい。

RPGパーティ問題

RPGとかをやっていると、物語の中で仲間と出会い、旅路を共にすることになる。大体7~8人ぐらいが相場だろうか。戦力が増えていくのだからどんどん戦いが楽になる気もするが、そうは問屋が卸さない。システム上大抵の場合、実際に戦闘に出せるのは3~4人というわけだ。これもRPGのスタンダードだろう。状況に合わせて、どのキャラクターでパーティーを組むかを考えるのもRPGの醍醐味である。ちなみに私は控えメンバーにもちゃんと経験値が入ってほしいタイプの人間である。閑話休題、こうして旅を続けていくと、いずれラスボスに行きつく。ここからが本題。ラスボスを前に主人公一行は全員思いの丈を述べる。うおおお激アツ。そうして戦いが始まるわけだが、やっぱり戦闘に出てくるのは3~4人な訳である。

とにもかくにも、折角のラスボスなんだから、全員で力を合わせて戦ってる描写が欲しいのだ。ラスボス戦で控えになってしまったキャラのことを考えると、寂寥の風が胸をゆする。とは言ってもそこだけバトルシステムを変えるわけにもいくまい。こいつは一体どうすればいいのだろう。

一騎打ち

よくラスボスで見るのが、一対一のイベント戦。ラスボスとの闘いが終わった後に、覚醒したり、力を受け取ったり、道連れにされそうになったり、とにかく何かしらのイベントが起きて、ラスボスと主人公がタイマンを張ることになる。一対一では戦略もなにもないので、大抵はほぼイベント戦みたいなものである。これの良いところは、ラスボスの真のクライマックスを主人公一人へスポットして、控えになってしまったキャラのことをうやむやにできるところだ。終わった後にすっきりとエンディングを迎えられる。最近だと『イース9』が印象に残っている。ラスボス後、謎空間でかつての仲間の声を聞きながら謎球体を叩き続ける時間で、物語の軌道を「アドルの物語」に曲げてきた。すごい力技である。

四天王的ななにか

別に良いんだけど、私は総力戦が好きなので仲間全員での戦いで最後を迎えたいのだ。たまに見かけるのが、ラスボスの前座として四天王的な何かが置かれている場合である。これで、最終的にパーティ全員を使うような例えば方向に持っていければ、かなり全員で戦っている感が出て激アツだ。それぞれ仲間の因縁の相手とかだとなお良い。『ゼノギアス』とか良かった。ラスボスを取り巻く四天王的なのは、倒さなくてもいいが、倒すとラスボスが弱体化する。ラスボスも強敵なので倒しておきたいが、四天王もそれなりに強く連戦で回復不能なので、大体はパーティを入れ替えながら倒していくことになる。総力戦感、イイネ!ただこれ、それを前提のゲームバランスにすると、控えのレベル上げをしてなかった時詰むことがありそうだ。ままならぬものだなあ。

 

結局、イェスパー・ユールの言葉を借りるなら”虚構世界”と”ルール”の兼ね合いな訳だ。ストーリー演出に実際のゲーム体験の部分が負けてはいけない。これからも理想のラスボス戦を求めて私は戦い続けるのだ。他に好きなラスボス戦演出。旅で出会った人が助けに来る奴。クエストで助けた人が助けに来るのはもっと好き。情けは人の為ならず。やっぱり総力戦が好きなんですね。

許すまじ天然ねずみがえし

意味もなくフィールドでジャンプすることが、ある。とんだり跳ねたりするのは楽しいので。えぇい!はっ!えぇい!はっ!でも本来ジャンプはちょっと足場が高い所に移動するときに使うはず。

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こんなことあります。大抵のゲームでは普通に登れるようになっている。だが、たまに、この足場をご丁寧に見た目通りに作りこんで、さらに壁際慣性に変なクセがはたらく(?)ゲームがある。慣性は、坂道を勢いよく下ってジャンプすると飛距離が伸びるとか、氷で滑ってから飛ぶとめっちゃ飛ぶとか、そういうのは愉快なのだが、この場合はあまり愉快ではない。

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つまり、こうなる。壁に沿うようにジャンプの軌道が変わり、進行方向と逆側にはじき出されるように飛ぶ。景気よくフィールドを走って、足場とかにジャンプで飛び乗ろうとしていた時にやられると、興ざめもいいところである。大抵はスティックを傾けっぱなしにしているので、着地するときには一枚目の位置に戻っている。すなわち、一度少しだけ引き返してから飛ぶ必要が出てきて、テンポを阻害するのである。

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天然ねずみがえしと呼んでいる。これが現れる度に奇妙な声を上げている。早急にこの世からの根絶を図ってほしい。

2020駒場祭 聖剣伝説4 RTA 反省等

先日、駒場祭で走った聖剣伝説4RTAの反省等を、あるかわからない次に生かせるように書き残しておきます。

感想

このゲームは、タイムアタックに非常に適したゲームだと思われます。自由度の高いマップに散らばるアイテムや敵を考慮し攻略ルートを計算高く考えていくのは、一種ストラテジーゲームのような趣もあるでしょう。その点を考えれば、レベルリセットなどは、そんなに貶されるべきシステムではないと思います。ただ、逆に言うと、タイムアタック(高ランク狙い)以外にやりがいが一切ありません。この点をはきちがえるとこのゲームは現代日本が誇る完璧な拷問になります。そしてなにより問題なのは、操作性が劣悪すぎて肝心のゲーム体験が全然面白くないことです。ふわっとしたマップデザインや物理演算もこの操作性と最悪のミスマッチになっています。

さてと言うわけで感想ですが、RTAは決めたことをいかにこなせるかという競技なので、聖剣4の悪い点を感じにくく、実は中々楽しかったです。……と言いたいですが、やはり思い通りにいかない場所で途轍もない不快をコンスタントに浴びせられ本当に苦痛でした。この苦役を経れば綺麗事なんて言えません。

本番の反省点

最大の反省点は何と言ってもタナトストレント、仮面の導師に敗北したことです。特にタナトストレント戦は、雑魚に毒を喰らったことがなかったので、まさか負けるとは思いもよりませんでした。仮面の導師も、不快感は全ボス随一ですが、面倒なだけであまり死ぬことは無かったので、完全に油断が生んだミスです。

また、ジャンプを駆使する様々なところも、全て一発突破とはいきませんでした。1章の石に乗るところからミスりまくっていましたね。そのほかにも、コンボを空中攻撃でキャンセルできてないところがある、精霊のうち違えなど、このゲームの凶悪な操作性と最後まで和解できなかったこともまた、反省すべき点です。

今後の課題

タナトストレント戦で、かぼちゃのばくだんを確実に当てたい。攻略本には触手を壊すとエルにむかって打ってくると書いてあったのですが、そううまくはいかない。

4章機関室手前。ゴーレムを全滅させるところ。ウンディーネ等を使っていましたが、難易度が上がれば数も増えるし、最適解が知りたいところです。

ストラウド。最強ボスとも呼ばれる強敵。今回はサラマンダーが下振れしたのもありましたが、どうやって速く倒すのかわからんし、高難易度ではそもそも勝てる気がしません。

5章タナトスコア破壊のところ。タナトスクランが強いので高難易度では太刀打ちできるのか不明です。

タナトスレキウス。なんかもっと速くできそうでできない。高難易度ではターゲティングが外れるらしい。どうせいと。

仮面の導師。本当にわかりません。助けて。

7面道中。どうやって縮めるのかわかりません。

メデューサ。サーペントを速攻できるんですか?ぼくは出来ません。

そもそも難易度が上がったらまず間違いなくレベル上げが必要になりそうだし、どのエンブレムを使っていいのかみたいな話にもなるので、もう僕の手には負えないでしょう。もうやりたくないです。許してください。

闇を切り裂く侍の真実を求めて ~鳳凰篇~

 先日上京しました。京とは、嘘と偽りに満ちた虚構の都市東京ではなく、真実の都市京都のことです。

 

 今回の旅の目的は、京都に存在する、超名作ゲーム「仁王2」の巨大二次創作を見に行くことです。仁王2に登場するステージを丸ごと再現する二次創作は、「仁王」の頃から全国に渡って行われている一大ムーブメント。当然、空ろなる幻影都市東京にその座を奪われるまで日本の中心であった京都にも、数多くの二次創作物が存在します。

 

 せっかくなので、訪れた場所を紹介しようと思います。まずは平等院です。訪れたのは主に洛外です。洛中にあると思っていた聚楽第は、「聚楽第跡」を残すのみとなっていました。おそらく、城自体が刑部姫(Lady Osakabe)であることや、絵画から登場する強大な妖まで再現した結果、自壊したものと思われます。南無。

 

平等院 ~封魔の霊堂~

 宇治に立つ巨大な建造物平等院。仁王2では上下に広大かつ複雑で、大勢の妖が登場する難ステージ。その奥には、特別強力な妖である”九尾の狐”、”酒呑童子”、そして仁王2の黒幕にしてラスボス”大嶽丸”が封じられています。仁王と仁王2の大物そろい踏みの二次創作ということで、期待に胸が膨らみます(まるで攻撃前の海坊主のように)。

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 早速、鳳凰堂が姿を現します。ちょっと違うところはありますが、中々の再現度です。鳳凰堂の中の見学は別料金で、ある人数単位での常世同行が定期的に出発します。沢山の人が整理券を買っており、流石に大人気です。常闇とか大丈夫なんでしょうか。さて外周を見て回って……

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 あれ?龍がいない???

 「龍神の宝玉」をはめるための龍の石像が見当たりません。これでは地下に進んで行くことが出来ません。

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 流石にこの下に広がる霊堂はいくことはできないのか、とやや落胆。また、敷次郎や烏天狗と言った妖たちの姿も見えません。下に行くほど危険なこの霊堂、大勢の観光客が来る中、配慮が大事な時代になっているのでしょう。

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 こちらは雪入道がいたところの手前の東屋。弓兵などもいません。おそらく、平等院の人(ソハヤ衆?)が毎朝妖を一掃しているのだと思われます。頭が下がります。

 お堂の内部もよくできており、特に雲中供養菩薩や阿弥陀如来坐像などはそっくりです。聞くところによると、平等院世界遺産に指定されているようです。仁王2がグローバルな人気を誇るゲームだというのがよくわかります。GOTYなんて目ではないですね。おそらくコンプリートエディションのパッケージには世界遺産認定の文字が光るでしょう。

 

 この後、ミュージアム鳳翔館というところに行きました。歴史の解説なども見られるので、当然気になるのは封印されている三大妖怪。決して滅ぶことがないと言われている大嶽丸を筆頭に、日本を混乱に陥れた凶悪な妖怪とともに、この平等院が”封魔の霊堂”たる所以を、饒舌に紹介してくれるとおもっていたのですが……

 なんと、一切言及がありませんでした。妖のあの字も語られることなくミュージアムは終了。グッズショップにも九尾の狐のモフモフストラップとかはなく、パンフレットのどこを読んでも沈黙が破られることはありませんでした。仁王2の二次創作物でありながら、余りにも不自然。ゆえに、余りにも不気味です。彼らについて語ることはそれほどまでに危険なことなのでしょう。仁王2の描いた真実の重さを、今一度その身で感じたようで、私は思わず身震いをしたのです。

首塚大明神 ~さあ宴よ!舞え、歌えい!~

 なんとなく消化不良で終えた平等院巡礼。というわけで京は西京、大江山へ向かいます。大江山といえば「封魔の霊堂」でボスを務める”酒呑童子”の出身地。ここには、酒呑童子の首を祀ったと言われる「首塚大明神」があります。一般に酒呑童子の首は頼光

によって平等院に祀られたと言われていますが(仁王2の妖怪図鑑に書かれているので当然全人類知っていると思います)、この神社の伝承は、酒呑童子の首がここで突然動かなくなり仕方なくその場で祀った、というものです。平等院の秘匿は、もしかしたら真実を隠すためのコーエーテクモゲームスの策謀なのではないか。この疑惑を胸に首塚大明神へ……

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 ……え?

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 …怖…………

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 雷で木が大変なことになってます。荒魂に満ち溢れています。なんか身体も疲れたので普通に常闇も発生していると思います。長くいると落命すると思ったので装備していた夜刀神の妖怪技を使用して逃げ帰りました。いつまでも頼りになるやつです。

ゼノブレイドDEユニークモンスター討伐記【胎内~最後】

強敵を求めて。レベル差補正の激しいゼノブレイドの世界では、激しい死闘を演じるにも”旬”の時期があります。その旬を逃さず、巨神界、機神界に生息する名を冠する者たちを全て討伐していきたいと思います。

お願いスパイク持たないで……

能動のインプルソ(72)

 巨神胎内第2肺内部。

 悪玉菌という、毒とアーツ封印を同時に付与する超陰湿技を使ってくる。前方範囲転倒技のなぎ払いも持つ。本当に細胞か?

宝仙のクレーシタ(72)

 巨神胎内第3肺内部。

 バインド、物理耐性減スパイク、回復と陰湿の極み。速い。

暴飲のブラッケン(73)

 コロニー9北西の砂浜。

 特にない。フラミーはどこまで行ってもフラミー

五光のグロース(73)

 巨神胎内交換神経タワー。オトモ2匹。

 スキップトラベルするとすかさずエンカウントしてくる。オートアタックの回数がなんか多い気がする。そのせいで火力が異様に高い。速くなったり固くなったりもする。

秘奥のアペティ(74)

 巨神胎内第2肺内部。

 エーテル結晶採取絶対阻止するマン。ごく標準的なテレシア。円形範囲の拡散エーテル砲に注意。

鮮烈のアンスタン(75)

 巨神胎内第3肺内部。

 墓所を思い出させる。タルコもいないのにロックオンミー、いるか?やることは当時と変わらない。プレデーションは怖い。

将校のロブスト(75)

 巨神胎内網静脈地帯。

 ものすごくどこかで見たことのある動きをする。お前駆逐式機神兵だろ!ただし活性領域が細胞活性になって範囲攻撃にスリープがついている。強烈なダウンスパイクを持つが、聡明のグレモリに比べれば10000000倍まし。

面妖なバーナビー(75)

 巨神脚風鳴の空洞。

 ゴゴールをポッドに入れる異常蜘蛛。ポッドから沢山ゴゴールが出て来るところ以外は所詮ただの蜘蛛。

鬼道のマハトス(76)

 巨神胎内神経終末タワー西。

 マクナにいた。思考を全然読まない代わりに超回復オーラ。円形範囲技はないので、後ろにいれば攻撃は当たらない。

冥王のバルバトス(77)

 巨神胎内第2肺手前あたりを飛んでる。

 範囲攻撃を連発してくる。火力も高め。特にキラーダイブⅣは円形範囲で出血つき必中で強力。

不老のモアビート(75)

 監獄島壊れた転移装置。

 エーテル力ダウンスパイク陰湿すぎる。ネブラ系ユニークの恐怖はタレントアーツだが、サンドイラプトⅦはスロウ付与なので、ただの雑魚。

中原のオルトリッチ(76)

 巨神脚ザクスの道標の東。モナドレプリカの材料。

 固有アーツ大縦振りと大横振り。ターキン族のドン。一夫多妻制が認められてるらしい。振りも大きくして立ち塞がるが、所詮はターキン。たくさんいる取り巻きもパーティゲージのエサ。

炎帝のハインリヒ(76)

 監獄島厨房。

 帰ってきた濛々のマルバス。コロナイラプトⅤ、いまだ健在。ただこいつはダウンスパイクで、あのころとはこちらの戦力も段違いなので実のところは劣化。

明鏡のイムラリ(76)

 監獄島大食堂。オトモ2匹。

 色んな属性のエーテル範囲技で攻め、火力も高かった気がするが、カウンタースパイクが陰湿すぎる。途中で他の奴が乱入しがちな立地も最悪。

悪食のクロンボーク(77)

 監獄島第1聖具室。

 宝を守るボーク兄弟。ダウンスパイクで気絶か転倒かしたはず。

威風のクロンボーク(77)

 監獄島第2聖具室。

 宝を守るボーク兄弟。ダウンスパイクで転倒か気絶かしたはず。お前らわかりにくいよ……

白眼のアーケシュ(77)

 監獄島厨房。

 毒、即死、さらには前方範囲でパニック&アーツ封印という陰湿の極み。ただ窮地にはなりづらい。速め。体力はやけに低い。

紫電のギガスパル(77)

 監獄島バスブルク鐘楼の周りをゆうっくり旋回。遅い。

 戦おうとすると確定で大勢に絡まれる。あり得ない。多くの範囲攻撃と豊富なデバフを持つ。しかも狭い橋の上で戦うせいで、前方範囲攻撃が非常に避けづらい。本人の火力はそこまででもないがこれのせいで全員冷気で削られたり、転んだりする。

鬼王のオーバーン(78)

 監獄島グラビナ橋で向こうから走ってくるトリオを倒し続けると3波目で登場。オトモ2匹。

 普通にやってたら会わないユニークモンスター1位。バルカス族自体ここにしかいねえ。性能はアルドンやオリエスに似て、強力な物理範囲攻撃と直線範囲突進攻撃などを持つ。

逆上のバーン(78)

 サイハテ村てっぺんの湖。裏切りのバーン必須。

 ♪バーンのテーマ♪プテルスの火炎放射などに加え、バーン由来の厄介な固有アーツを揃えている。特にHPが減ると使ってくる騒げ踊れ宴だもーは前方範囲にパニックと毒を付与するエーテル属性の強力なアーツ。戦う場所だけに全員に当たってしまうこともあり、ハイモアキャビアだもによる狂暴化と合わせて、バーンを強敵たらしめている。

渓谷のバレンシア(78)

 巨神脚開拓者の展望台。ヌーク・半人前計画対象。

 ドッキリ要因の鳥。狂暴化に気を配る程度。

荒神のエリゴス(80)

 落ちた腕機神の親指。

 覚醒する蟲。覚醒以外になにかあるわけでもなく、ひたすら覚醒をし続ける。

以上ラスボスまで。最初の頃瞬殺された奴も、後から来てみるとそんなに強くなかったりする。巨神胎内は屈指の陰湿スポットであった。