生類の皆様へ

ゲームと百合の話

総力戦が好きすぎる

ゼルダの伝説』シリーズで一番の名シーンとはなんでしょう。『スカイウォードソード』ラストシーン、『夢をみる島』夢からの覚醒、『ブレス・オブ・ザ・ワイルド』姫しずか……逆張りのオタクなら『ムジュラの仮面』の牧場イベントとか言う。だが本当のことを言わせてもらうと、『トワイライトプリンセス』のハイラル城にてレジスタンスが駆けつけるシーンなのである。

以前オタクと総力戦が好きか一騎打ちが好きかという話になった。オタクの意見がすれ違えばちくちく言葉による不毛な刺し合いが始まるのは世の理だが、このお話ばかりは意見一致と相成り、平和的解決が為された。オタクはみんな総力戦が好き、これも新しい世の理と言ってよいだろう。その中でも、私という人間の、なんと総力戦の好きなことか。この前書いたやつでも深く感じ入った。心に愛があるならば、それは言葉にしなければ。

みんないるのが好きすぎる

ゼルダの伝説』は大体リンク一人の話で、ハイラルを救うのもリンク一人。こういう一人主人公ものだと、そもそも戦うのが主人公だけみたいなこともあんまり珍しくなく、反面総力戦シーンは珍しい。だから戦えるみんなが集結するシーンはアチチなのだ。出会ってきた人たち、種族や信条何もかも違う人たちが1つの目的のもとに一つになるというのが感動なのだが、まあ単純に数が多いと、嬉しい。

最近発売されたBotWの最強の公認二次創作物『ゼルダ無双 厄災の黙示録』の最後の集結シーンはとかく素晴らしいシーンであった。やはり『無双』シリーズは総力戦の殿堂だ。コーエーさんお得意の、シミュレーションゲーム的戦術要素も総力戦の雰囲気(というか戦争の雰囲気?)を掻き立てる。どんなジャンルでも数が多いとお金と手間がかかり、特にゲームは露骨にマシーンスペックや開発力が問われるというお手軽に総力戦のできないこの時代。『無双』はやっぱりえらい。

ゲームで有名タイトルだと『斬撃のレギンレイブ』を挙げざるをえまい。全員で戦っているあの空気感は素晴らしい。このことは逆に、味方が死んでいく終末感、戦線で孤立した時の空気感の演出にも一役買っている。リメイクしようぜ~。

助っ人が好きすぎる

総力戦にも色々ある。準備万端全員揃って戦いに挑むやつ。直前で意外な人物が合流する奴。戦中に頼もしい仲間が駆けつけてくれる奴。なんにしろ、主人公に協力してくれる助っ人が良いのだ。『ホライゾンゼロドーン』でクエストのみんなが助けに来てくれていた時、ブチ上がらない人がいるだろうか。やはり絆、最高の仲間。

ナルニア国物語』のアスランみたいに「やっと来た!」っていうのも良いし、『アベンジャーズ エンドゲーム』のキャプテン・マーベルのように「来てくれたのか!」も良い。『指輪物語』のビヨルンのように、大仰な演出なしで合流するのも大変好みである。

 

ちなみに、総力戦最強作品は『映画HUGっと!プリキュアふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』です。